柳泉園―長期包括契約

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1.経過

1) 2015年(H27)審議会立ち上げ

メンバー:

全都清(全国都市清掃会議)、東京23区清掃一部事務組合、日本環境衛生組合、3市環境&都市清掃B,柳泉園助役

 

特徴:

住民、市民団体、労組、周辺自治会、議員など住民、市民代表全く参加無し。

 

2) 2016年3月。審議会再立ち上げの予算提案。

 

3) 同年   4月~ 第2次審議会 (入札方法など)

 

4) 同年 8月23日 柳泉園議会、長期包括契約方針提案


2.長期包括契約概要

目的:

本施設に搬入される一般廃棄物を適正に処理する。(これまでできていなかった!?)

 

事業内容:

「搬入管理」「運転管理」「維持管理」「環境管理」「情報管理」「防災管理」その他関連業務。

→柳泉園組合の事業、すべて?

→委託しないで残る業務は?

→縮小できる業務内容と職員の数は?

 

入札方法:総合評価一般競争入札

 

期間:2017年(H29)7月1日~H44年6月30日 15年間

 

金額(予定):144億4140万4千円


3.当面の方針

実施の公表 2016年7月

入札公告   同   8月

事業者選定  同 12月~ 2017年2月

落札決定  2017年2~3月

本契約    同  3月

契約開始   同  7月 

終了    2032年 6月

4.背景と本当の目的

☆ 焼却炉建設の都市部での難しさ。丸投げ委託契約の下に「延命化工事-実質建て替え-で済ませる」

 

☆ 焼却炉談合事件での最高裁判決「談合企業敗訴」後焼却炉ゼネコン単独ではなく、JV(事業連合方式)での入札

 

☆ TPP後の外国企業の参入への談合体制の維持

5.長期包括契約の問題点

まず第1に、経過からいってもなぜ今長期包括契約なのかという点がはっきりしていない。

内容上は、柳泉園組合のほとんど全部の業務を丸投げ的に15年間の長期にわたり民間委託する内容である。

現状のどこに問題があり、長期包括提案することにより何が解決されるのかということを、オープンに議論して進めるべき問題である。

ほとんどすべての業務を委託した後の柳泉園組合の業務はどうなるのか?

そこでの人員は?

その際、監査委員会や議会の役割は?

つまり一部事務組合自体が、役割上消えてしまうような提案である。

労働組合や周辺自治会、市民、住民への了解は?

単に「安くなる」という問題だけでは済まない。

 

第2に、「長期」、「包括」の2つの条件の下での業務委託は、自治体の業務を丸投げする委託提案である。このような業務委託は、かってあったのか?

自治体は自治法上「住民の安全や健康を維持し、守るための公共事業体である。」ところが企業は、個別企業の利益を守ることが第一番目の課題であり、

丸投げ委託は、自治体を無くしたり、崩壊させるという点を含んでいる。

図書館の業務の民間委託は、実際に自治体で行っているところがあるが、その場合の契約は?同一業者に継続的に委託する場合でも単年度ではないか。

 

第3に、一部事務組合(自治法上は特別地方自治体)は、基礎自治体があって初めて成り立つ特別地方自治体である。一部事務組合というのは、基礎自治体が備え、併せ持つことが必要な様々な業務の内の一部を、いくつかの自治体の共通利害(例えばごみの中間処理や地域医療、最終処分など)の下に作った自治体だから付けた名称である。

したがって基礎自治体があって初めて成り立つ一部事務組合が、実質のオーナーである基礎自治体(今回の場合構成3市)の了解を得ることなく、事態を進めることの問題がある。

 

第4に 「ごみ、一般廃棄物の処理は自治体固有の役割、業務」という点がある。

:ごみの処理は、衛生上の問題

:廃棄物処理法第6条で明記

第6条、市町村は、廃棄物処理基本計画を定める

同㈡  市町村は、上記廃棄物処理基本計画に基づいて、一般廃棄物を処理しなければならない。

同条文は、廃棄物処理法の基本中の基本。

 

第5に 基礎自治体は、通常は4年ごとに任期改定があり、首長はごみの処理として「ごみ半減」「ごみ3分の1」「ごみを燃やさない」等の政策課題をもって首長選を争うことがあり、当選した時にはその政策を遂行する。この首長や基礎自治体の裁量権を制限することになる。

 

第6に、144億円。年間3市で10億円の後年度に支払い義務を負う。このような負担義務を

「債務負担行為」というが、負担義務を負うこのような契約を、たとえ基礎自治体としても提携することはできない。